2020年1月26日(日曜日)に多久市、あいぱれっとで「レッツさがすたいるトーク」2019年度第3弾を開催しました。
始めに、会場がオープンスペースだったため、音声が聞き取りづらい状況で、参加いただいた皆さんにご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
今回も(株)LITALICOさんにご協力いただき、より多くの方に自閉スペクトラム(ASD)症当事者の知覚をVR体験いただきたい!!ということで、午前の部と午後の部に分けて1日2回で開催しました。80名も参加してもらえるのか不安な面もありましたが、午前・午後とも40名近くの方に参加いただきました。ありがとうございます。
【午前の部】
ママzルーム代表の齊藤麗子さんのお話
・自身が自閉スペクトラム症(ASD)当事者として思うことは、この世界の『常識』というものは、一般的な方々の脳の仕組みに合わせて作られている。
・自閉症の当事者は状況から情報を読み取り、取るべき行動を想像することが難しいこと。
・自身が経験したことを今後の生活に生かしていくため、なぜそのように行動する必要があるのかを理解することが必要であること。
・定型発達の世界の中で物事を遂行した時に起こるメリットとデメリットを教えてほしいと発信したことで、様々な人から情報を得ることができるようになり、自分の人生を選択し、自分の人生に責任を取れる大人になることを38歳の今でも学び続けていること。
・自閉症の人は孤独が好きなのでは決してない。仲よくなる方法を知らないだけ。どのように伝えたら、自分の気持ちが伝わるのか知らないだけ。だから、なにかあったら「わがまま」「一人が好きなんだろ」ととらずに「何かあった?」「どうしたの?」と聞いてもらい、一人の人間として「無限の可能性を信じ」粘り強く向き合ってもらいたい。
【午後の部】
しょうがい児とその家族を応援する会SMILE代表の太田亜希子さんのお話
・ご自身の子育ての中で学び実践された、絵や写真など目で見てわかるものを使いながら、子どもさんにどこで過ごすか、何をするのか見通しを伝えることで苦手なこともできるようになること、初めての場所にもいけること。
・自分の子どもだけが違うように感じて孤独だったこと、誰にも分ってもらえず、一人で悩んでいた時に先輩ママたちの言葉で救われた経験からSmileを立ち上げられたこと。
・お母さんは子どもの安全基地でなくてはならない、だからこそお母さんが幸せでいてほしい、お母さんだって優しくしてほしい
VR体験の前にLITALICOの鈴木さんから
・VR完成までの経緯
・周囲の環境が整うことで当事者だけでなく誰もが自分らしく生きていくことができる社会になっていくこと
などをお話しいただき、いざVR体験へ
VRを体験された方からは、
・当事者の見ている世界をVR体験を通して理解することができてよかった。
・今日のような体験をすることで、当事者の立場に寄り添うことができる気がする。今後に生かしていきたい。
・知識的な話に加えて、VRのように自分の体で感じることができて当事者が生活の中で感じるしんどさがよく理解できた。
・感じ方が違うとお頭では分かっていたが、今回体験できて、親として配慮してあげられること、気づいてあげられることの幅が広がってように思う。ASDへの世の中の理解が深まり、「さがすたいる」が目指す社会が実現することを願います。
などのご意見をいただきました。
たくさんの方にご参加いただきありがとうございました。
次回は2月23日にレッツさがすたいるトーク第4弾『LGBTのリアルを1日でギュっと知る1日』を開催します。